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2025/12/19 21:41

こんにちは、foxx chair®チームです。foxx chair®はどのような過程を経て、現在の姿に辿り着いたのかー
初期のデザインから現在に至るまで、開発の舞台裏をデザイナーの桑野陽平さんにお話を伺いました。

桑野陽平 YOHEI KUWANO
1980年生まれ。多摩美術大学卒業後、無印良品に勤務した後、2010年に東京でデザイン会社「YOHEI KUWANO DESIGN STUDIO」を、2020年に中国で「碧染(上海)工業設計有限公司」を設立。世界のデザイン賞多数受賞。
ーコロナ過の生活の中で「家で本当に快適に過ごすための家具とは何か」の問いから誕生したのが foxx chair でしたね。その問いから具体的にどのような調査をされましたか?
プロジェクト立ち上げ当初は、まだ「折り畳み」という発想はありませんでした。最初に考えていたのは、「リラックスしながら仕事、特にノート PC 作業ができるチェア」というテーマです。
そこで重視したのは、理想の家具像を描くことではなく、「実際に人が家の中でどのように過ごしているのか」を知ることでした。生活の中での動きや時間の使い方に目を向け、リアルな過ごし方を観察するところからスタートしています。
その中で見えてきたのが、「気分転換のために家の中を自由に移動したい」という核心のニーズでした。これが折り畳みという方向性にたどり着くきっかけになりました。
ーどういったところからインスピレーションを受けてデザインしましたか?この椅子のフォルムに影響を与えたものがあれば教えてください。
家具には長い歴史があります。その中で、名作と呼ばれるものやロングセラー商品には、時代を超えて支持され続ける理由があるはず。流行りや気を衒った造形はいずれ朽ちていきます。
だからこそ私は、「長く使われ続ける形とは何か」を常に意識しながらデザインに向き合ってきました。
そうした視点で過去の家具を見つめ直し、普遍的な造形美の本質を探りながら、foxxchair のフォルムへと落とし込んでいきました。


ーfoxx chair の最初のイメージはどのようなものでしたか?
最初は、完成形を急ぐのではなく、折り畳み方そのものの可能性を探るところから始めました。前後に折りたたむ構造や、脚をクロスさせるタイプなど、いくつかの方向性を並行して検討しています。
その中で重視したのは、見た目の新しさではなく、長く使う道具として成立するかどうかでした。強度や安定性、日常の動作との相性を丁寧に検証し、最終的に現在の構造にたどり着いています。
ー初期段階で一番悩んだポイントや、最初に決めた 譲れない要素 は何でしたか?
初期段階から一貫して譲れなかったのは、無垢材によるアームの造形です。
人の腕のラインをなぞるように、先端に向かって自然に細くなるフォルム。腕が触れる上面にはやわらかな膨らみを持たせ、握ったときには手に無理なく収まる曲線になるよう意識しました。
一見すると目立ちませんが、座るたびに触れ、心地よさを感じさせる重要な部分です。心地よさと見た目のバランスを探りながら、細かな調整を重ねていきました。
人の腕のラインをなぞるように、先端に向かって自然に細くなるフォルム。腕が触れる上面にはやわらかな膨らみを持たせ、握ったときには手に無理なく収まる曲線になるよう意識しました。
一見すると目立ちませんが、座るたびに触れ、心地よさを感じさせる重要な部分です。心地よさと見た目のバランスを探りながら、細かな調整を重ねていきました。

ー最初のスケッチと完成品を比べて、一番大きく変わった部分はどこですか?
私は普段から、頭の中である程度イメージを固めてからスケッチに入ることが多いので、改めて見返しても、フォルム自体は初期デザインから大きくは変わっていません。
その中で、最も大きな調整として挙げられるのが、構造部分のエックスを 1 本から 2 本に増やした点です。これは剛性を高め、開閉動作をより安定させるために行った重要な変更でした。

ー最後に、foxx chair の今後の夢があれば教えてください。
今後も「持ち運べるラグジュアリー」という切り口を軸に、プロダクトの品揃えを広げていきたいと考えています。あわせて、新しい折り畳み構造にも挑戦していく予定です。
目標は、foxx chair が高級折り畳みチェアの代名詞として認知される存在になること。
いつか、誰でも名前を知っているブランドになれたら嬉しいですね。

桑野さんありがとうございました。